言語以外の知性で、臨界期をはずした例|幼児教育・幼児教材の「まいとプロジェクト」

言語以外の知性で、臨界期をはずした例

簡単に言うと…

より高度な「社会的知性」や「感情的知性」も臨界期をはずした幼児教育はリカバリーが難しい。

詳しく言うと…

生まれたばかりの猿を母親から引き離し、1年くらい人間の手で人工保育したり、さらには針金製の代理母で人工保育した後で、猿の群れに戻してもうまく馴染むことができず、同年代の子猿からいじめを受けたり、大人猿からも攻撃をされる。とくに後者の場合は猿の群れにほとんど適応できない。
こうした現象は生涯に渡って続き、大人猿となっても配偶行動ができない。つまり交尾ができず子孫が残せない。
これは、とくに2歳までの間に1年間の引き離しの場合(社会的知性の臨界期をはずした場合)に顕著に現れ、それ以降であれば例えば3歳の時に1年間の引き離しの後に群れに戻しても、当初は障害があるがリカバリーできる。

ちなみに、猿の2歳は人間で言うと約8歳となる。

「まいと」な一例

子どもは、1歳半を過ぎた頃から、自我が芽生え始める事により、自分の気持ちを表現する力や物事の状況を考え、我慢する力を身につけていきます。
この臨界期を外した場合、自己表現が旨くできず、コミュニケーションが取れない、友だち関係の中での話し合いが旨く取れない、自分の番まで順番が待てない・・・など社会生活において、様々な現象が出てくるようになります。玩具を投げたり、友だちを咬んだり、叩いたり・・・など、子どもは悪気が無く本能的に、様々な行動に出ます。
ですから、周りの大人が適切な指導や誘導をしてあげなければ、相手の痛みを知らずに育っていってしまいます。

5〜6歳くらいになってから、躾をし直そうとしても、一筋縄では出来ない年齢になってきます。この頃になると、行動によって叱られることを子どもは学習してきていますから、叱る大人のいないところで、友だちに対しての行動を取るようになってきます。
また、この様なお子さんは、比較的ご家庭では親から見た「よいこ」が多く、親御さんは我が子の状況に何も気づいていないことも多々あります。

参考文献

  • 「Emotional Intelligence(邦題:こころの知能指数)」/ダニエル・ゴールマン(土屋京子 訳)/講談社
  • 「幼児教育と脳」/澤口 俊之/文藝春秋
  • 「脳が考える脳」/柳澤 桂子/講談社
  • 「脳の健康」/生田 哲/講談社
  • Newton別冊「遺伝子と脳からみる男と女のサイエンス」/ニュートンプレス。

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